10/31/2012

ヤブ医者

その日は土曜日で、担当医は昼までの診察。
診察時間終了ギリギリに到着した我々は、
診察室に入るなり、超早口な中国語でまくし立てられる。

患者は私で、私は中国語ができないんだけども、全くお構いなし。
だって、私を見てないんだもんね。相方に話しかけてる。

診察時間ギリギリで来た我々も悪いけど、
そんなに「早く終わらせて帰りたい」感丸出しの医者ってどうなんだろう。

患者の顔もろくすっぽ見ないで、雑で乱暴な触診は秒速で終了。

「こんなのこの歳ではよくあること。ガンじゃない。」

他にも色々しゃべってたけど、とにかく早く帰りたいらしく、全てが雑。
早すぎて相方も通訳が間に合わない。

もういい、帰る。
私もこんな医者に聞く話はない。

診察時間3分。
我々が診察室を後にした数分後、
医者はそそくさとクリニックを出て帰って行った。

患者は不安を抱えて病院に行くのに、何なんだこの扱いは?
猛烈に腹が立ち、相方に八つ当たり。
診察カードや領収書を破り捨てた。

やっぱり私は、この国が大嫌いだ

でも、帰路では、やっぱり良性だったんだと安心した。




…それが大きな間違いだった。
やっぱりあの医者は、ろくでもないヤブ医者だった。

異変

異変に気付いたのは、今年の7月末。
相方が見つけた。
今までに経験したことのない感触が手に触れた。

一気に血の気が引く。

左胸乳首の下あたりに、1cm程の球体状のしこり。
硬い。いや、硬くない。自分ではよく分からない。
相方曰く、
「台湾で流行ってるバブルティーのタピオカみたいな、グミグミした感触」

すぐにネット検索して調べた。

「胸のしこりの大半は良性」
「悪性は石のように硬く、良性は柔らかく押すと逃げる」
「悪性はしこりの境界が不明瞭、良性は明瞭」

あ、私たぶん良性っぽい。
押したら逃げるし、球体のしこりだってはっきり分かる。
でも、自己判断はよくない、ということで病院を調べる。

乳腺外科に行こうか、それとも街のクリニックに行こうか、悩んだ。
じゃあ、とりあえずクリニックに行って、その診断次第で次を考えよかな。